人にもうつることがある猫の病気(人畜共通感染症)について


猫の病気 その3

猫ちゃんの病気は、人にうつることがないものが多いのですが、中には人にうつる病気もあります。それらにはどんなものがあるのか、人にうつらないようにするための対処方法など、どんなものがあるのかを紹介しています。

人にうつることがある猫の病気(人畜共通感染症)

猫ちゃんが感染しても無害ですが、人にうつると症状が出る病気もあります。このような病気を「人畜共通感染症」といいます。代表的な人畜共通感染症を紹介しましょう。


トキソプラズマ症

猫 病気<原因>

トキソプラズマという単細胞生物 ( 原虫 ) が原因です。生肉や猫ちゃんのフンからうつります。猫ちゃんから感染する率は低いのですが、人にうつることもあります。

 

<人に出る症状>

トキソプラズマ症にかかった場合、人と猫ではあらわれる症状が違います。通常、人間にうつっても発病することは少ないのですが、女性が妊娠初期の段階で、初めて感染した場合、お腹の赤ちゃんにもうつる可能性があります。生まれた赤ちゃんの目や脳に影響が出ることがあります。

<猫に出る症状>

微熱が続き、下痢や鼻水など風邪のような症状があらわれます。子猫の場合は、吐いたりすることもあり、危険な状態になることもあります。成猫の場合は、感染していても症状として出ないことが多いようです。

 

<人の治療、予防方法>

猫を触った後や、猫トイレの掃除をした後はしっかりと石けんで手を洗ってください。また、一緒に寝たり、猫ちゃんかわいさのあまり口移しでエサを与えたりしないでくださいね。時々、妊娠したら飼っていた猫ちゃんを他に預けたり捨てたりする人がいます。ですが、そんなことはしないでください。妊娠前にトキソプラズマの抗体をもっているか調べてください。もし、抗体をもっていないのなら、妊娠後に飲み薬で予防することができます。何よりも、猫ちゃんから感染する確立は低いことを知っておいてください。豚肉やラムを生、半生で食べないようにするという食生活を心がけるだけでも変わってきます。

<猫の治療、予防方法>

猫ちゃんがトキソプラズマ症にかかった場合も薬を飲ませますが、成猫の場合、飼い主さんが知らない間に感染し、自然治癒することお多くあります。予防する方法としては、人間と同じように生肉を食べさせないこと、そして猫トイレは毎日掃除することが大切です。もし、多頭飼いで家に感染した猫ちゃんがいるなら、その猫ちゃんが使った食器などは毎日、熱湯消毒をしてくださいね。

猫ひっかき病

<原因>

バルトネラ・ヘンゼレという細菌が原因です。その名前のとおり、バルトネラ・ヘンゼレを体内に持っている猫に噛まれたりひっかかれたりすることでうつります。猫ちゃんにつくノミが血を吸ったときに、猫ちゃんの体内に入りそれが人の体内に入り込みます。 ノミ→猫ちゃん→人 という経路でうつります。

<症状>

猫ちゃんがバルトネラ・ヘンゼレに感染していても、無害で何かの病気になることはありません。ですが、これが人にうつると、症状としてあらわれます。猫ちゃんにやられてから数日〜 2 週間ほどで傷口が腫れ、熱をもったり化膿します。また、傷口付近 ( 手や足 ) のリンパが腫れます。熱を出したり、体がダルい、食欲がなくなる、関節が痛くなるなどの症状がでます。大人よりも子供がかかりやすいので注意が必要です。

 

<治療、予防方法>

普段から猫ひっかき病を予防するには、猫にかまれたりひっかかれたら傷口をすぐに洗い流し、消毒してください。また、普段から猫ちゃんにノミやダニがつかないようにしておく、爪切りをしておくことも大切です。

もし、猫ひっかき病になった場合は内科か皮膚科に行って、診てもらいましょう。その際、いつ頃猫にひっかかれたのかを伝えると、お医者さんも診断しやすいです。そして、バルトネラ・ヘンゼレをもっている猫ちゃんは動物病院に連れて行ってノミの駆除をする必要があります。

Q 熱 ( 別名:リケッチア )

<原因>

コクシエラ菌が原因でかかります。猫を飼っている人でうつる場合、猫ちゃんのおしっこやフンからです。また、猫トイレを掃除している時に猫砂の粉塵を吸い込んでしまってうつることもあります。

 

<症状>

猫ちゃんが Q 熱にかかっていても、症状があらわれることはほとんどありません。そのため、猫ちゃんが感染していても、飼い主さんにはわからないことが多いです。人にうつってしまうと、 2 つのパターンで症状があらわれます。

急性: Q 熱がうつってから 1 ヶ月以内に高熱、嘔吐、頭痛、筋肉痛、体がダルいなどインフルエンザに似た症状があらわれます。

慢性:体内に 6 ヶ月以上潜伏 ( 感染 ) した後に症状にあらわれます。長期間にわたって微熱が続く、ずっと全身がダルいなどの症状があらわれます。急性の Q 熱よりも症状が重くなることがあり、重いときは肝炎や骨髄炎をおこすことがあります。

 

<治療、予防方法>

抗菌薬で治療することができます。薬を飲み始めてしばらくするとよくなりはじめますが、お医者さんから OK が出るまではきちんと薬を飲む必要があります。また、 Q 熱は「 4 類感染症」というものに指定されているので、病院で診察してもらった後に保健所に届け出る必要があります。

 

代表的な人畜共通感染症について紹介しましたが、飼い主さんであるあなたや猫ちゃんの様子がおかしいな、と思ったら病院できちんと診断を受けてくださいね。大切なことは、猫ちゃんを触ったら手を洗う、一緒に寝ない ( 猫ちゃんは猫ベッド ) 、猫トイレは清潔にする、食生活に気をつけるなどです。今一度、あなたと猫ちゃんの生活は大丈夫か見直してくださいね。


▲ページTOPへ